

医学部の面接試験は、二次試験で行われるのが一般的です。面接は、1人もしくは3~4人の受験生が試験会場で面接官と対面する形式と、4~5人の受験生が与えられたテーマに基づいて討論を行う集団討論形式があり、大学によって異なります。前者の面接官との対面で行う形式の場合、「本学を志望した理由」「医師を目指した理由」「入学後はどのようなことをしたいと思っているのか」「どのような医師になりたいのか」という4項目は、必ず問われると考えましょう。面接対策マニュアル本に記述してある返答を暗記するのではなく、自分の考えを自分で伝えることが大切です。
集団討論で面接が行われる場合に与えられるテーマは、医療に関することだけでなく、医療関連以外の社会現象であったり、さまざまです。医療関連であっても、「告知問題」や「安楽死」など、難解で答えがないものもあります。日頃から、どのような事柄にも興味を持ち、考えをまとめておくことも大切です。対面式、集団討論形式のどちらであっても、面接試験は服装や言葉遣い、立ち居振る舞いなどのマナーやコミュニケーション力を見極める場です。大学によっては面接を点数化して評価対象として重要視しているところも多く、志望校に応じて対策を行う必要があります。
面接の授業では、「医師を目指す理由」についてディスカッションをします。その場は面接の当日ではないので、気楽に本音で話すことから始めます。
例えば、生徒が「自分の意志ではないが、周囲から薦められて医師を目指している」と言ったとします。でも、本当にそうでしょうか。医学部に合格するための受験勉強は厳しいもの。人間は正直な生き物です。不本意なことに対して頑張り続けることはできないと私は思います。
対話を進めると、「父が医師で、小さい頃から患者さんから感謝されている姿を見て、父は立派な仕事をしていると感じていた」ということに気づきます。
「なぜ、医師を目指すのか」だけでなく、頻出する質問項目について、同様の「気づき」を促す対話を繰り返すことで、自信を持って自分の考えを自分の言葉で伝えることができるようになるのです。
集団討論は、話をすることが得意な人であったとしても、練習をしなければ何も発言できない事態に陥る可能性があります。
授業では、現役の医大生を1~2人と受験生数人でグループをつくり、討論の場を設けます。テーマに沿って討論をして、終了後、医大生が先生となって受験生にアドバイスをします。最初は、何も言えないことが多い受験生も、回を重ねる毎に少しずつ発言できるようになります。
「口ベタで不安」と、相談を受けることも多いのですが、流暢に応える必要などありません。面接や集団討論では、誠実に人の話を聞き、話をすることができるか、医師にとっては必要不可欠であるコミュニケーション能力があるかどうかを見極めているのです。
準備を万全にして自信を持って試験に臨めば絶対に大丈夫です。