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メディカルラボ通信

2025年1月号『令和7年度 大学入学共通テストを終えて』

2025.1.31 公開
 令和7年度の大学入学共通テストが終わりました。今年度は昨年度と比べて全体の平均点がやや高くなったため,ボーダー得点率も2~3ポイント高くなると予想されます。1/27(月)からは国公立大学の出願が始まっていますが,ボーダーラインなどを参考に,慎重に出願校を見極めることが重要です。
 今回のメディカルラボ通信では,速報値を基に令和7年度の大学入学共通テストを振り返ります。

① 志願者数の推移

 令和2年度~7年度までの志願者数の推移をまとめました(参考:大学入試センター発表資料)。令和2年度は大学入試センター試験(以下,センター試験),令和3年度以降は大学入学共通テスト(以下,共通テスト)のデータです。
 志願者総数は495,171人で,前年度と比べて3,257人増となり,7年ぶりに増加に転じました。これは「現役生の受験者が増えたこと」が理由ですが,その大きな要因として18歳人口の増加が挙げられます。2025年度の18歳人口を2024年度と比較すると,106万3,000人から109万1,000人に増加する見込みで,その結果,大学受験生の数も65万8,000人になる見込みです。
 その一方で,高卒生の志願者数は64,974人(前年度比3,246人減),志願者数に占める割合で13.1%(前年度比0.8ポイント減)となりました。高卒生の減少理由としては,「少子化に伴う現役合格率の上昇により既卒の受験生そのものが減少していること」などが考えられます。

② 平均点概況

 令和7年度の共通テストの科目別平均点中間集計(大学入試センター/2025/1/24発表)を,医学部入試で課される主要科目を中心にまとめました(数学Ⅰ,理科①は省略)。
 科目別の平均点は前年と比較して,『国語』が約10点,『英語(リーディング)』が約8点,『数学Ⅰ,数学A』が約5点上がりました。「国語」は大問が1つ増えて試験時間が10分長くなったため,平均点の動向が注目されていましたが,全体的には4択の設問が多かったこともあり,平均点が上がりました。『英語(リーディング)』は新形式の問題が出題されたものの,全体の語数は2024年度と比較して約600~700語減って約5,600語程度だったことが,平均点の上昇に寄与したと考えられます。その一方で,『化学』は約7点,『英語(リスニング)』が約4点,『数学Ⅱ,数学B,数学C』が約1点平均点が下がり,最も大きく平均点が下がった『地学』では約13点の低下となりました。医学部受験生の大半が受験する『化学』は,例年に比べて計算問題の数が多く,計算結果の値を直接マークする設問が出題されたり,細かな知識を要求する設問が多かったことが要因と考えられます。
 新課程と旧課程の問題を比較すると,全体的に旧課程の問題が平均点が高くなる傾向が見られました。これは問題そのものが易しかった可能性も考えられますが,どちらかと言えば高卒生しか選択できない問題だったことが大きく寄与したと言えます。通常の共通テスト模試の結果を見ても,現役生の平均点と高卒生の平均点には大きな開きがあります。新課程の問題と旧課程の問題で難度が同程度だったとしても,経験値の高い高卒生の方が高得点を取れた結果と考えられます。
 以上より,多くの国公立大医学部で必要となる6教科8科目理系型の総合平均点(河合塾・駿台・ベネッセの共通テストリサーチに基づく推定値)は得点率で1.5ポイント上がりました。そのため,各大学のボーダーラインも平均2ポイント程度上昇するものと予測できます。



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