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メディカルラボ通信

2024年4月号『医学部を目指すための学習アドバイス~数学編~』

2024.4.27 公開
 
 新年度が始まって約1ヶ月が経ちました。受験生の皆さんは気持ちを新たに志望校目指して勉強に勤しんでいることかと思います。
 現役生の皆さんも,学年が1つ上がり,新しい環境や友人とともに学校生活を満喫できているのではないでしょうか。
 今回はメディカルラボの数学講師の松岡和哉先生に,24年度入試の傾向を踏まえ,医学部を目指す上で必要な数学学習のポイントについてアドバイスをいただきました。

2024年度入試の動向(大学入学共通テスト・私立医学部・国公立医学部)

大学入学共通テスト
 2024年度の大学入学共通テスト(以下,共通テスト)は,数学①(数学Ⅰ・数学A),数学②(数学Ⅱ・数学B)ともに,平均点はやや下がったものの,ほぼ前年並みでした。
 数学①(数学Ⅰ・数学A)は丁寧に誘導をつけた問題が多く出題され,その分,文章量が増加していました。また,誘導に従って設問に答えた後,その流れを踏まえて別設定の問題に取り組ませる傾向の問題も増えていました。日常生活をテーマにした問題としては,第1問の「図形と計量」で電柱の影の長さと太陽高度を利用して,電柱の高さを求める問題が出題されていました。また,第4問の「整数の性質」ではn進数を用いたタイマーの問題が出題されましたが,あまり見慣れない設定の問題だったこともあり,動揺した受験生もいたと思われます。
 数学②(数学Ⅱ・数学B)は計算量が減り,適切な文章や数式を選択させるような,論理的思考力が問われる設問が多く出題されていました。また,グラフや領域を選択させる問題もありました。日常生活をもとにした問題は,第3問の「確率分布と統計的な推測」で出題されていましたが,選択した受験生は少なかったと思われます。
 2025年度からの共通テストは新しい学習指導要領に基づく学習内容に対応したものになり,試験時間や出題範囲,選択する問題数が変更されます。
 まず,数学①(数学Ⅰ・数学A)については,試験時間の変更はありません。出題形式はこれまでは第1問・第2問が必答で,第3問~第5問が「場合の数と確率」,「図形の性質」,「整数の性質」の3題から2題選択でしたが,2025年度からは「整数の性質」が出題範囲から削除されたことにより,第3問が「図形の性質」,第4問が「場合の数と確率」に固定され,全問必答となります。
 次に,数学②(数学Ⅱ・数学B)については,科目が「数学Ⅱ・数学B・数学C」となり,試験時間も70分に変更されます。さらに出題形式はこれまでは
第1問・第2問が必答で,第3問~第5問が「確率分布と統計的な推測」,「数列」,「ベクトル」の3題から2題選択でしたが,2025年度からは第1問~第3問が必答で,第4問~第7問が「数列」,「統計的な推測」,「ベクトル」,「平面上の曲線の複素数平面」の4題から3題選択となります。
私立医学部
 私立医学部の出題傾向を見ると,全体的に昨年と同程度の難度,もしくは易化傾向だった中で,関西医科大学は非常に難化していた点,日本医科大学の計算量が非常に多かった点が際立ちました。上位大学で数学を得意とする受験生にとっては,数学で差を付けることが難しかったかもしれません。また,難度が変わらなかった大学でも,取り組みやすい問題の出題が多かった印象があり,基本事項や典型解法を正確に扱い,標準的な問題を着実に解き進められる受験生は得点しやすかっただろうと思われます。


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