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医学部受験化学の極意は「わかる」「できる」「定着」「発揮」

●VOL.12メディカルラボ東京池袋校/東京新宿校 化学講師 今田真吾



医学部受験化学の極意は「わかる」「できる」「定着」「発揮」

過去問を解くと共に演習用の問題集も解いていきますが、その中で問題集の使い方、問題へのアプローチの仕方が大事になってくると思います。一般的には問題が解ければいいと思われがちですよね。しかし、問題が解けて満足してしまうというのが、うまくいかない生徒の典型例だろうなと思います。

例えば、医学部受験化学でよくつまずく問題のひとつに正誤問題がありますが、正誤問題の解き方がわかっていない生徒は多いですね。「正しいものを選びなさい」という問題に対して、みんな正しいものに丸をつけて終わりにしてしまう。そうではなくて、間違っているところを全部理由づけして説明する練習を、毎回毎回していればいいのに、それをしないんです。それはもったいないと思います。

メディカルラボには専用の教材がありますが、化学ではその他にも参考書や問題集も使用しています。それは私が選んだものです。私はページ数と内容を覚えていて、生徒がわからないところがあると「何ページのどこを見なさい」と言います。例えば「305ページの半反応式の内容がわかっていないから、その内容を見なさい」とか。辞書的に使ってもらうのとプラス、一文を全部覚えてもらったりするようなこともします。表を覚えて全部書いてもらうということもします。そういうことで定着させる、他人に対して説明のできる状態に持っていきます。

医学部に合格するための化学の勉強法とは、基礎をこつこつ、とにかく穴のない勉強をすることです。教科書の中にあることをどこを聞かれても答えられるという状態にすればいいんです。私、よく聞くんですよ「合金って何?」といったことを。そうすると「金属を混ぜてあるものである」ということがちゃんと説明できる…そういったことが一個ずつ全部に対してできればいいわけなんです。教科書でそれができれば良くて、難しい参考書で出来なくてもいいんです。

私が考える学習のプロセスは、まず問題文が「わかる」ことから始まり、そのあと問題が「出来る」、そしてしばらくたってから知識が「定着」する。さらに、それを点数に反映できる「発揮する」という流れだと思います。その一連の流れができていれば、難しい問題でも「ここまでは削り取れる」とかという風に点数を取っていくことができると思うんですよね。

それなのに、問題を見た瞬間に「これは難しい問題」だとアプローチすらしない人も結構いる。
捨て問も確かにあります。ですが、それは時間的な問題から生じるものであって、内容的に捨てる問題というのはそんなには多くないんですよね。慈恵医大であっても、例えば大問3の問題がアプローチしづらくても、大問3の(4)だけはアプローチできる、または問題文の情報を整理すればちゃんとできるということがあると思います。

化学というのは暗記ではなくて「理解」だと思います。ただ、暗記ベースの上に理解が乗って、その上にさらに考えることが乗るんです。
 

化学の苦手意識を克服するには?

化学に苦手意識を持っている生徒は3パターンに分かれます。ひとつは知識が足りなくて苦手。二つ目は、昔嫌なことがあった、先生が嫌いだった。三つ目が、文系出身者などで考え方が基本的に違う、というケースです。

知識の足りない子は「いいから黙って74ページを覚えて来い」という風にやってもらう。だんだんわかってきて、説明できるようになってくると、面白くなってくる。ひとつの知識から枝葉を広げるようにリンクさせていけば、違うところから知識を持ってくることができたり、「これは知っている」「これも知っている」という風に周りが固まってきて、安心して問題を解くことができるようになります。ふわふわしていると寝にくいですよね?それと同じように周りが固まっていると問題も解きやすくなるのかなって思います。

2番目のケースは根が深いので、その子によって対応が違います。割愛します。

3番目のケースは学習能力がないわけではなくて、今まで生きてきたなかで関わりがないからわからないだけ。こういう生徒の場合には「こうこうだから、こうなるんだよ」という、全てに理由があることを説明して納得させてあげることをします。そうすると、はいと言って素直に覚える作業もしてくれますね。 一覧へ戻る