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「医学部入試合格ガイダンス」2015年度入試 入試直前対策編

●VOL.16メディカルラボ東京お茶の水校  東日本エリアマネージャー/東京お茶の水校校舎長 佐分篤史

2014年度入試結果【国公立大学編】

【志望校選定ポイント1】センター試験の数字の変化

センター試験の平均点ですが、2014年度が568点。その前年度の2013年度が555点です。
 
2014年度と2013年度を比較すると、平均点が上がっています。センター試験の平均点が上がるということは、「上位者の得点が取れていますよ」ということなんです。
 
センター試験が終わって、点数が取れた。点数が取れると受験生は強気になります。でも、まわりには同じような点数を取れている方が増えているということなので、少しセンターの平均点が上がって、自分が得点を取れたときには注意が必要です。 

志望校選定ポイント2志願者数の変化

まず、2014年度の全学部全体の志願者数の倍率を見てみましょう。全学部全体で国公立は2.9倍です。私立大学は3.7倍です。国公立の志願者数を見ますと、101%。昨年度より1%増えましたよということです。センター試験がありますので、国公立の場合はだいたいこのような動きになります。5.5倍くらいが国公立医学部の倍率です。

私立大学を見ますと、医学部の倍率は2013年度の16.9倍から2014年度は18.9倍まで上がりました。非常に高倍率になっている。年々倍率は高くなっていってはいるんですけれども、この表を見た時に「受験者の心理ってよく表れているな」って思います。

1年前と比べて。私立大学は18.9倍まで上がりました。国公立はあまり変わっていません。どんな心理が見えるかというと、2014年度と今年の入試ってちょっと違う面がありますよね? そう、教育課程が変わります。2015年度は新課程の方が受ける受験になってきます。2014年度というのは旧課程の方が受ける入試でした。今年は経過措置というものがありますけれども。ということは、2014年度は旧課程の方がちゃんとここで決着をつけたいと思って、私立を受験する人が殺到したのではないかな? ということが読めます。
 

国公立の志願者数の動向

センター試験を受けた方がどれくらいいたのかなというのを見ると、前年度比でマイナス12,600名。少子化によってセンター試験を受ける方がどんどん減っているというのと、どの大学も推薦入試というものを多く実施しているのでセンター試験前に合格を得ている人が、医学部以外では多くいるということですね。実際に国公立医学部を受験した人数を見ると、前期日程が244名増えました。後期がマイナス227人です。

「後期志願者が227名減っている。じゃあ後期入試がラッキーだな」と思われるかもしれませんが、実は昨年の後期試験では変化がありまして、岡山大学と九州大学が後期試験の実施を廃止しました。岡山大学と九州大学が募集しているのが、だいたい225人。そこを受験する方たちが、ただ単に前期試験に流れたということが言えます。単純に後期試験受験者が減ったわけではなくて、前期試験に流れたわけです。だいたい、毎年の倍率が5.5倍で推移しているので、その人数が前期に行くのか後期に行くのかという動きがあるだけです。

そして、注目すべき数字だと思うのですが…。北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学――どういった大学かと言うと、旧帝大ですね。これは、旧帝大の前年度との前期日程志願者数を比較するとどうだったのかという表ですが、増えてる大学もありますけれど、全体に減っていますよね。これを見たときに我々は「旧帝大が減っている。受験者の心理に何か変化があった」と感じました。そう、旧帝大というのは医学部を受験する方にとってはチャレンジの大学なんです。前期が旧帝大で、後期は安全な大学を受けましょうという風に今までは推移していました。ですが、前期が減っている。どういうことかというと、受験者はより安全な大学を受験しているということ。確実に合格できる地元の大学を受験しているということが予測できます。


二段階選抜とは何なのか?

国公立を受験するためには、皆さんセンター試験というものを必ず受験します。センター試験を受験しただけでは合格にはならず、さらに二次試験を受けます。センター試験と二次試験の合計点で合否が判定されます。二段階選抜とは何かと言うと、センター試験以後、二次試験で国公立を受験するまでに、途中にもうひとつ選抜の基準を設けますということです。なので、合否を判定するまでの段階をふたつに分けて行うので、二段階選抜という名前がついています。

その、合否をわける2つの選抜のひとつめの選抜を「一段階選抜」といいます。表現が悪いので、今はあまり使わないのですが、昔で言う「足切り」というのがこれにあたります。


受験者数の「隔年現象」とは?

今までは入試のシステムで志願者数が変化しますよ、というお話だったのですが、もうひとつ志願者数を左右する話があります。それは「隔年現象」というものです。不思議と一年おきに縞々に志願者数が変化しているんです。例えば、山形大学。2012年度は452名受験者が集まりました。次の年は減り、その次の年には増えました。逆もあります。例えば、徳島大学。2013年に増加して、2014年は減少しています。隔年現象はありますので、1年前と2年前はどうだったのかということをチェックしていただきたいと思います。

山形大学、群馬大学、福井大学、大分大学が昨年増えているので、今年は減るのかな? 滋賀医科大学、徳島大学、島根大学が昨年減っているので、今年は増えるのかな? ということが言えると思います。
 

国公立大の志願者数変化についてのまとめ

国公立大の入試志願者数の変化についてまとめると次のことが言えます。

・入試科目の変更によって変化する
・センター試験と二次試験の得点比率の変更によって変化する
・二段階選抜の実施とその変更によって変化する
・隔年現象でも変化する
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