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「医学部入試合格ガイダンス」2015年度入試 入試直前対策編

●VOL.16メディカルラボ東京お茶の水校  東日本エリアマネージャー/東京お茶の水校校舎長 佐分篤史

受験校決定と直前学習

受験日が重複する4大学についてマッチングをしてみる


埼玉医科大学。藤田保健衛生大学、近畿大学、川崎医科大学――今年受験日が重複する4大学についてみていきましょう。関東の皆さんだと埼玉医科大学を受験されるかたが多いのでしょうか? 埼玉医科大学の特徴を言いますと、英語の配点比率が高いです。なので、英語の得意な方が有利なのかな、と。他の科目の配点比率は22.2%ずつです。その他の特徴を言いますと、埼玉医科大学は化学が少し難しい傾向にあります。英語については非常に時間に対する問題数が多いです。80分で時間内に終わらないくらいの分量があります。
そういった大学を受験する場合にメディカルラボがどういった対策をしているかというと、「捨て問」を作ります。あらかじめ「この問題がきたら解きましょう」「この問題がきたら捨てましょう」という風に対策を立てます。

昔、埼玉医科大学を受験した子に、問題を解くのが遅い子がいました。どうしようと考えたときに、捨て問を作ることを決めました。この問題とこの問題が出たら、捨てるようにしましょうと。問題を解き終わったあとに、マークの塗り直しという作業をしなければならないんですが、塗り直しをする時間もないくらい問題数が多い。最終的には捨て問にもマークをつけようという風にしました。意味もわからずに3番をマークしなさいと決めたんです。なぜ3番かというとですね、理由はあるんです。過去10年間の入試問題を全部調べて、3がいちばん正解する確率が高かった。たぶん、焦るんですよ、入試の時って。「あぁ、わからない、どうする?」ってなったときに「3にする」ということを前もって決めておいただけで、安心感を得られるということもあります。受験にはそういった「戦略」というものが必要になってくると思います。

さきほど注目する日程でお話させていただいた、獨協医科大学。英語の分量がすごく多いです。難易度も高い。内容をみてみると、大問1が科学系の長文で、1550ワードの長文が出ています。大問2に1250ワードの長文が出てきて、また後半に550ワードの長文を読まなければいけない。これだけの分量を何分で解くかというと、70分です。

じゃあ、どういった戦略を考えていくのかということなんでが、獨協医科大学の各大問ごとの難易度は、大問1から後半に移るにつれてだんだん易しくなるという傾向になっています。入試というものは満点を取る必要はないです。合格最低点というものをとれば合格です。なので、ある程度、捨ててもいい問題はあるはずです。じゃあどうするかというと、もう単純です。最初から解くのではなく、最後から解いていく。簡単なところから手を出してやっていきましょう、ということですね。このように問題の傾向をみていくと対策が生まれます。

あとは帝京大学や東海大学。日程が複数ありますよね。オープンキャンパスや入試の説明会に行かれた方は言われたかと思いますが、帝京大学は「3日間受験してください」、東海大学は「2日間受けてくださいね」と言われます。理由があって、帝京大学は3日間あるんですけれども、3日間のうち1日だけ比較的簡単な問題を出す日があるんです。そして、3日間受けて、得点がいちばん高い日で合否を判定する。東海大学もそうです。2日間やって、1日だけ簡単な問題の日がある。簡単になる日はいつかという法則性はないのかと、ずっとみているんですけれど――うまくできています、本当に読めないです。3日間受験したほうが慣れるという意味でもいいとは思いますが、1日だけ受験して合格している方もいらっしゃいますので、必ず3日間受験したほうがいいというわけではありません。 
 

科目ごとの難易度をみてみる

難易度をみてみますと、日本医科大学の問題難易度が高い。「さすがですね」と言わざるをえない。帝京大学は注意してください。数学が少し難しいです。問題数もとても多い。東海大学の生物は、化学と物理と比較すると難しいです。東海大学は理科一科目で受験することができるので、どうしようかなと考えることが必要になってきます。福岡大学は比較的標準ですね。福岡大学はポイントがはっきりしていまして、英語の和訳と、数学の大問3の微分積分。その完答能力があるかどうかで合否がわかれてくるということが言えます。また、物理の問題数が多いということですが、まあ対応できるレベルかなというところです。
 

入試に特徴のある大学

入試に特徴のある大学ということですが、まずは国公立大学からみていきます。「群馬大学」は二次試験で物理と化学が指定されているので、生物を選択されている方は受験できません。
センター試験のほうが比率が高い大学というのもあります。このような大学はセンター試験の得点で逃げ切りましょうというところです。反対にセンター試験の比率の低い大学もあります。二次型で比較的二次試験の問題が難しいですよという大学です。


では、私立大学の特徴をみてみましょう。本当に特徴に合わせた勉強って必要だと思うんですが、例えば「昭和大学」は英語と数学を合わせて140分で解いてくださいという出題がされます。単純に割って、英語の時間を計る、数学の時間を計るということをしないでくださいね。ちゃんと140分で英語と数学を解くという練習をしてください。例えば、数学のほうが時間がかかるという子であれば、英語のほうを早く終わらせるということが考えられます。

「帝京大学」は3教科を180分で解答します。帝京大学は、英語、数学[ⅠAⅡB]、理科、国語の中から3教科選んでください、ということになっています。なので、英語、生物、国語という限りなく文系に近い科目でも受験ができると。「国語を使うと合格しないですよね?」と聞かれる場合があるんですが、国語で合格されている方もいますので、そんなことはありません。大学に入ってから、頑張って勉強してくださいね、ということは出てくるとは思いますが。

「東海大学」は英語、数学と理科一科目です。物理、化学、生物から一科目選んでくださいということなんですが、東海大学の理科って偏差値換算されるんですね。得点で差がつかないように偏差値で換算してくれるんです。そして、化学が比較的簡単です。だから、例えば平均点が60点の化学で70点を取るよりも、平均点が50点の難しい生物で70点をとったほうが、同じ70点でも生物のほうが価値が高くなると。単純に化学が簡単だから化学を選択するというのが、ベストなのか? ということを考えなければいけないということです。

そのほかに特徴的なのは「藤田保健衛生大学」の後期試験です。理科一科目。それと「近畿大学」は数学がⅠAⅡBのみでⅢは入りません。Ⅲは出ませんが、近畿大学は証明問題があるので注意してください。

近畿大学の後期は東京でも入試会場が設けられますし、ぜひ受けて欲しいなと思うんです。他学部と共通問題になっています。前期は医学部専用の問題なんですけれど、後期は全学部共通問題といって、薬学部を受ける方も、医学部を受ける方も、例えば工学部を受ける方も全員同じ問題になっているんですよ。非常に易しい問題になっています。センター試験よりも易しいくらい。合格最低点が高くなるということはあると思いますが、十分取れそうな問題なので、近畿大学の後期は受けてもらうといいのかなと思います。
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